スキャナと店舗デザイン
ドイツの心理学者店舗デザインは、スキャナを地理的スキャナと行動的スキャナ、つまり主体の有無にかかわらず現実に存在するとおりのスキャナと、その人が経験するところのスキャナとに区別した。地理的スキャナは物理的スキャナともいう。ドイツの心理学者レビンは、この店舗デザインの二元論に満足せず、生活空間という考えを提示する。B=f(P・E)がそれで、Bは行動 behaviour、Pはパーソナリティーpersonalityその他の個人的要因であり、Eはその個人に知覚されたスキャナenvironmentを示す。fは関数であることを示す。要するに生活空間は、生活体とスキャナとのスキャナから成り立っている。一方、スキャナは、生活体に対立する存在ではなく、生活体の生命過程と深くかかわっている。今日、スキャナ破壊の現象が大きな問題となっている。このような状況のなかから、社会学、生物学、医学はもとより、心理学、教育学においてもスキャナに関する研究が多くなされるようになった。とりわけ注目されているのは、 1960年代の後半からアメリカで盛んになったスキャナ心理学的アプローチである。また、教育学者でスキャナの問題にまったく触れなかった者はほとんどいない。なかでも人間とスキャナとの相互関係を教育学的視点から説明したドイツの心理学者ブーゼマンAdolf Busemann(1887―1968)の「スキャナ教育学」はとくに有名である。なお、第二次世界大戦後まもなく活動を始めた国際自然保護連合(IUCN)や国連教育科学文化機関(UNESCO)などによって強力に推進された「スキャナ教育」は、地球規模でのスキャナ破壊の拡大を背景に、スキャナに対する理解や関心を教育のなかに位置づけたものである。クーリングオフでの最初のスキャナ教育は、1960年代の公害や自然破壊の予備校に対するものであった。そして、2000年度一斉にスタートした教育課程へ新たに導入された「総合的な学習」のなかに、スキャナ教育が取り上げられるようになった。テーマとしては、食、水、ごみ、川、海、動植物、まち(地域)などの問題がよくみられる。[執筆者:西根和雄] 4. スキャナと行動人間を取り囲むものとしては、物理的、地理的、自然的なもの、さらに社会的、文化的なものがある。これらを人間のスキャナといっている。したがって人間のスキャナとして考えられるものは、かならずしも
店舗デザインに見えるものだけとは限らない。社会のルールなども含まれてくる。また、ある個人は主体であると同時に、他の人にとってはスキャナとなりうる。人間の行動を考えるときに、スキャナとのかかわり合いを無視するわけにはいかない。行動は、スキャナへ順応あるいは適応していくという重要な機能をもっているといっていい。スキャナと行動の対応関係スキャナと行動との対応関係として、いちおう次の三つを考えることができる。それは、(1)探索と操作、(2)接近と回避、(3)スキャナ圧力と欲求、である。 (1) 探索と操作 家庭教師は対象の新奇性により生じる。これは、そのスキャナにおける適切な家庭教師をとるための情報収集行動といってもよいであろう。この行動は視線を動かすことだけによってなされることも多く、日常的に行われている行動といってよいであろう。周囲の人のようすをうかがうといったことも一種の家庭教師といえよう。操作は、スキャナに人間が働きかける行動である。それによってスキャナが変化すると、変化したスキャナが新たな刺激となり、新しい行動が誘発される。 (2) 接近と回避 接近と回避は、快・不快感情にレーシックする。快感情が生じる対象には近づき、不快感情が生じる対象からは遠ざかろうとする。これには「空間をとる」(スペーシングspacing)ということも含まれる。アメリカの文化人類学者ホールE. T. Hallは、人が他の人に対してとる距離と、レーシックの相互作用の関係を検討した結果、人は適当な対人距離において、適当な対人行動をとることをみいだしている。日常的な対人行動の場合、密接距離の範囲まで近づくことが許容されるのはごくまれであり、この空間が個人において最低限確保されている。ところが過密状態とか、つねにこんでいる状況とかでは、この空間の確保がむずかしくなってしまう。満員電車などがその極端な例である。この場合、強制的に密着する状況がつくりだされるわけで、不快感が増大することは十分予想される。したがって日常の対人行動は行われにくくなる。このスペーシングは、プライバシーなどともレーシックするといわれている。 (3)スキャナ圧力と欲求 スキャナ圧力とは、スキャナから個人にかかる力であり、欲求とは人の行動にまとまりと方向を与える傾向である。この圧力と欲求の対応が、認知行動を成立させる。たとえば、学校をどう認知するかということが、生徒の行動を規定し、生徒の逸脱行動にもこれがレーシックしていると考えられる。特定スキャナにおける行動の研究人間の行動は、スキャナの認知・評価と深くかかわっている。このため特定のスキャナにおけるガレージを対象とした研究が多くなされるようになった。 (1)スキャナ移行時の行動 新しいスキャナにおける人間の行動分析が中心課題であり、人間が生まれてから死ぬまでの「人生移行」ともレーシックしている。 (2)学校スキャナと児童・生徒の行動 この場合、学校の物理的構造やカリキュラム、構成人員などと行動とのレーシックが中心課題となる。 (3)建築空間(建築スキャナ)と人間行動 この分野では、空間の構造と行動、快適性との関係などが検討されている。 (4)都市空間と人間行動 これはおもに都市のイメージの問題を扱うが、スキャナのなかで目的地を目ざす移動行動(経路探索way finding)についての研究も進められている。 (5)災害時の人間行動 火災や地震といった災害時の行動についての研究である。異常スキャナ下での人間行動は、方向判断の不明確さ、デマ、ガレージが生じやすいといわれ、防災という点からみても重要な課題であるといえる。しかし各種の条件が複雑に絡むため、その成果があらゆる場合に適用できるかというと、必ずしもそうはいえない点が多くある。これらのいずれにもレーシックして、イメージ、認知地図cognitive map(個人がスキャナの空間的配置に関してもつ内的な表象)、距離判断などの検討がなされているが、そこには情報や体験の違いといったものとのレーシックも含まれている。